Nginx 1.4.x (Unix システム用)

このドキュメントは、Nginx 1.4.x HTTPサーバ 向けに PHP を PHP-FPM とともにインストールし、設定する方法を示します。

このガイドは、あなたが Nginx をソースコードからビルドしたことを想定しています。 よって、すべてのバイナリと設定は /usr/local/nginx にあると想定しています。 仮にこれに当てはまらず、Nginx を他の手段で取得した場合は、 » Nginx Wiki を参照し、 このマニュアルをあなたのセットアップに読み替えてください。

このガイドは、Nginx サーバが PHP アプリケーションを実行できるように設定し、 それを port 80 で公開するための基本的な設定を示します。 あなたのセットアップを最適化したい場合、Nginx と PHP-FPM のドキュメント を調べることを推奨します。セットアップの最適化は、このガイドの範囲外です。

このドキュメント全体を通して、バージョン番号は ドキュメント全体が将来でも正しく保たれるようにするため、 'x' で置き換えられている点に注意してください。 'x' については、必要に応じて対応するバージョン番号に置き換えるようにしてください。

  1. あなたのシステム向けに Nginx を取得し、インストールするために、 Nginx Wiki の » install を参照することを推奨します。

  2. PHP のソースコードを取得し、展開します。

    tar zxf php-x.x.x
    
  3. PHP を configure し、ビルドします。 ここで PHP を様々なオプションを使ってカスタマイズできます。 たとえば、どの拡張機能を有効にするか、のようなものです。 利用できるオプションの一覧については、 ./configure --help を 参照してください。 私達の例では、PHP-FPM を MySQLi のサポートを有効にして シンプルに configure することにします。

    cd ../php-x.x.x
    ./configure --enable-fpm --with-mysqli
    make
    sudo make install
    
  4. 設定ファイルを取得し、正しい場所に移動します。

    cp php.ini-development /usr/local/php/php.ini
    cp /usr/local/etc/php-fpm.d/www.conf.default /usr/local/etc/php-fpm.d/www.conf
    cp sapi/fpm/php-fpm /usr/local/bin
    
  5. ファイルが存在しなかったときは、Nginx が PHP-FPM バックエンドに、 リクエストを渡さないようにし、任意のスクリプトの挿入を防げるようにすることが重要です。

    php.ini ファイルで、 cgi.fix_pathinfo ディレクティブを 0 に設定することで、 この設定を行うことができます。

    php.ini をエディタで読み込みます:

    vim /usr/local/php/php.ini
    

    cgi.fix_pathinfo= の行を探し、以下のように修正します:

    cgi.fix_pathinfo=0
    
  6. サービスを開始する前に、php-fpm が www-data ユーザーと www-data グループで 必ず実行されるように、php-fpm.conf も修正しなければいけません:

    vim /usr/local/etc/php-fpm.d/www.conf
    

    以下の部分を探し、修正します:

    ; Unix user/group of processes
    ; Note: The user is mandatory. If the group is not set, the default user's group
    ;       will be used.
    user = www-data
    group = www-data
    

    ここまで来れば、php-fpm サービスを開始できます:

    /usr/local/bin/php-fpm
    

    このガイドでは php-fpm をこれ以上設定しませんが、 php-fpm のさらなる設定に興味がある場合、ドキュメントを参照してください。

  7. Nginx が PHP アプリケーションの実行をサポートするように設定しなければなりません。

    vim /usr/local/nginx/conf/nginx.conf
    

    Nginx が、.php ファイルをサービスすることを認識させるため、 デフォルトの location ブロックを修正します:

    location / {
        root   html;
        index  index.php index.html index.htm;
    }

    次のステップは、 .php ファイルへのリクエストが PHP-FPM バックエンドに渡されるようにすることです。 コメントアウトされているデフォルトの PHP location ブロックを 以下のように修正します:

    location ~* \.php$ {
        fastcgi_index   index.php;
        fastcgi_pass    127.0.0.1:9000;
        include         fastcgi_params;
        fastcgi_param   SCRIPT_FILENAME    $document_root$fastcgi_script_name;
        fastcgi_param   SCRIPT_NAME        $fastcgi_script_name;
    }

    Nginx を再起動します。

    sudo /usr/local/nginx/sbin/nginx -s stop
    sudo /usr/local/nginx/sbin/nginx
    
  8. テスト用のファイルを作成します。

    rm /usr/local/nginx/html/index.html
    echo "<?php phpinfo(); ?>" >> /usr/local/nginx/html/index.php
    

    http://localhost にアクセスすれば、 phpinfo() が表示されるはずです。

上のステップに従うことで、 FPM SAPI モジュールとして PHP をサポートした Nginx Web サーバを実行できるでしょう。 もちろん、さらに沢山の設定オプションが Nginx と PHP では利用可能です。 さらに多くの情報を得るには、対応するソースツリーで、 ./configure --help とタイプしてみてください。

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