コントロールは、リクエストを処理中にサーバの振る舞いを変更するために LDAP リクエストと一緒に送られる特別なオブジェクトです。 サーバがレスポンスと一緒に送ってくる、 追加の情報を提供するためのコントロールも存在します。 これは通常、リクエストに付けて送られたコントロールオブジェクトへの返答になります。
注意:
全てのコントロールが、全てのLDAPサーバによってサポートされているとは限りません。 どのコントロールをサーバがサポートしているのかを知るには、 フィルタ (objectClass=*) を付けて空の dn を読むことで、 root DSE に問い合わせる必要があります。
例1 ページ分けされた結果コントロールがサポートされているかをテストする
<?php
// $ds is a valid link identifier for a directory server
$result = ldap_read($ds, '', '(objectClass=*)', ['supportedControl']);
if (!in_array(LDAP_CONTROL_PAGEDRESULTS, ldap_get_entries($ds, $result)[0]['supportedcontrol'])) {
die("This server does not support paged result control");
}
?>
PHP 7.3 以降では、全てのリクエスト関数で serverctrls パラメータを使って コントロールを送信することができます。関数の拡張バージョンが存在する場合、 完全なレスポンスオブジェクトを取得したい場合は、それを使うべきです。 そうすれば、ldap_parse_result() を使ってレスポンスのコントロールをパースできます。
serverctrls は、送信するコントロールごとに配列を含めなければなりません。 以下のキーが含まれます:
false
です。
ほとんどのコントロールの値は、サーバに BERエンコードして送られます。 あなたは値を自分で BERエンコードするか、 配列に正しいキーを渡すことでBERエンコードを行わせることができます。 配列で渡すことをサポートしているコントロールは以下のとおりです:
LDAP_CONTROL_PAGEDRESULTS
期待されるキーは [size] と [cookie] です。
LDAP_CONTROL_ASSERT
期待されるキーは filter です。
LDAP_CONTROL_VALUESRETURNFILTER
期待されるキーは filter です。
LDAP_CONTROL_PRE_READ
期待されるキーは attrs です。
LDAP_CONTROL_POST_READ
期待されるキーは attrs です。
LDAP_CONTROL_SORTREQUEST
attr, [oid], [reverse] をキーとして持つ配列の配列を期待しています。
LDAP_CONTROL_VLVREQUEST
期待されるキーは、before, after, attrvalue|(offset, count), [context] です。
次のコントロールには、値は必要ありません:
LDAP_CONTROL_PASSWORDPOLICYREQUEST
LDAP_CONTROL_MANAGEDSAIT
LDAP_CONTROL_DONTUSECOPY
コントロール LDAP_CONTROL_PROXY_AUTHZ
は特別です。
なぜなら値のBERエンコードが不要だからです。よって、値を直接文字列として扱うことが出来ます。
ldap_parse_result() によってコントロールがパースされる場合、 値はサポートされていれば配列に変換されます。 サポートされているのは以下です:
LDAP_CONTROL_PASSWORDPOLICYRESPONSE
expire, grace, [error] がキーになります。
LDAP_CONTROL_PAGEDRESULTS
size, cookie がキーになります
LDAP_CONTROL_PRE_READ
dn と LDAP の属性名がキーになります。
LDAP_CONTROL_POST_READ
dn と LDAP の属性名がキーになります。
LDAP_CONTROL_SORTRESPONSE
errcode, [attribute] がキーになります。
LDAP_CONTROL_VLVRESPONSE
target, count, errcode, context がキーになります。