array_map

(PHP 4 >= 4.0.6, PHP 5, PHP 7, PHP 8)

array_map指定した配列の要素にコールバック関数を適用する

説明

array_map(?callable $callback, array $array, array ...$arrays): array

array_map() は、array (および、 それ以上の配列が与えられた場合は arrays) の各要素に callback を適用した後、 適用後の要素を含む array を返します。 callback 関数が受け付けるパラメータの数は、 array_map() に渡される配列の数に一致している必要があります。 それより配列の数が多かった場合、溢れた分は無視されます。 少なかった場合、ArgumentCountError がスローされます。

パラメータ

callback

配列の各要素に適用する callable

複数の配列に zip 操作を行うために、 callbacknull を渡すことができます。 array のみが与えられた場合、 array_map() は、入力された配列を返します。

array

コールバック関数を適用する配列。

arrays

callback に渡す引数を指定する配列の可変リスト。

戻り値

array (および、 それ以上の配列が与えられた場合は arrays) の各要素に callback 関数を適用した後、 適用後の要素を含む array を返します。

引数で渡した配列のキーがそのまま維持されるのは、渡した配列がひとつだけである場合のみです。 複数の配列を渡した場合は、戻り値の配列のキーは整数値が振り直されます。

変更履歴

バージョン 説明
8.0.0 callback がリファレンス渡しされる引数を期待している場合、 この関数は E_WARNING を発生させるようになりました。

例1 array_map() の例

<?php
function cube($n)
{
    return (
$n $n $n);
}

$a = [12345];
$b array_map('cube'$a);
print_r($b);
?>

この例では、$b の内容は以下のようになります。

Array
(
    [0] => 1
    [1] => 8
    [2] => 27
    [3] => 64
    [4] => 125
)

例2 array_map() でラムダ関数を使用する例

<?php
$func 
= function(int $value): int {
    return 
$value 2;
};

print_r(array_map($funcrange(15)));

// PHP 7.4.0 以降は、以下の書き方も出来ます:

print_r(array_map(fn($value): int => $value 2range(15)));

?>
Array
(
    [0] => 2
    [1] => 4
    [2] => 6
    [3] => 8
    [4] => 10
)

例3 array_map() - もっと配列を使ってみる例

<?php
function show_Spanish(int $nstring $m): string
{
    return 
"The number {$n} is called {$m} in Spanish";
}

function 
map_Spanish(int $nstring $m): array
{
    return [
$n => $m];
}

$a = [12345];
$b = ['uno''dos''tres''cuatro''cinco'];

$c array_map('show_Spanish'$a$b);
print_r($c);

$d array_map('map_Spanish'$a $b);
print_r($d);
?>

上の例の出力は以下となります。

// printout of $c
Array
(
    [0] => The number 1 is called uno in Spanish
    [1] => The number 2 is called dos in Spanish
    [2] => The number 3 is called tres in Spanish
    [3] => The number 4 is called cuatro in Spanish
    [4] => The number 5 is called cinco in Spanish
)

// printout of $d
Array
(
    [0] => Array
        (
            [1] => uno
        )

    [1] => Array
        (
            [2] => dos
        )

    [2] => Array
        (
            [3] => tres
        )

    [3] => Array
        (
            [4] => cuatro
        )

    [4] => Array
        (
            [5] => cinco
        )

)

通常、二つ以上の配列を使用する場合、 それらの長さは等しい必要があります。 これは、 コールバック関数が対応する要素に対して並行して適用されるためです。 配列の長さが等しくない場合、要素数の少ない配列は空の要素で拡張して、最も長い配列の要素数に合わせます。

この関数の面白い使用方法として、 配列の配列を構築するというものがあります。 これは、コールバック関数の名前として null を使用することにより、簡単に実行できるものです。

例4 配列のzip操作を行う

<?php
$a 
= [12345];
$b = ['one''two''three''four''five'];
$c = ['uno''dos''tres''cuatro''cinco'];

$d array_map(null$a$b$c);
print_r($d);
?>

上の例の出力は以下となります。

Array
(
    [0] => Array
        (
            [0] => 1
            [1] => one
            [2] => uno
        )

    [1] => Array
        (
            [0] => 2
            [1] => two
            [2] => dos
        )

    [2] => Array
        (
            [0] => 3
            [1] => three
            [2] => tres
        )

    [3] => Array
        (
            [0] => 4
            [1] => four
            [2] => cuatro
        )

    [4] => Array
        (
            [0] => 5
            [1] => five
            [2] => cinco
        )

)

例5 nullcallback に渡し、 array だけを渡す例

<?php
$array 
= [123];
var_dump(array_map(null$array));
?>

上の例の出力は以下となります。

array(3) {
  [0]=>
  int(1)
  [1]=>
  int(2)
  [2]=>
  int(3)
}

例6 array_map() - 文字列キーの例

<?php
$arr 
= ['stringkey' => 'value'];
function 
cb1($a) {
    return [
$a];
}
function 
cb2($a$b) {
    return [
$a$b];
}
var_dump(array_map('cb1'$arr));
var_dump(array_map('cb2'$arr$arr));
var_dump(array_map(null,  $arr));
var_dump(array_map(null$arr$arr));
?>

上の例の出力は以下となります。

array(1) {
  ["stringkey"]=>
  array(1) {
    [0]=>
    string(5) "value"
  }
}
array(1) {
  [0]=>
  array(2) {
    [0]=>
    string(5) "value"
    [1]=>
    string(5) "value"
  }
}
array(1) {
  ["stringkey"]=>
  string(5) "value"
}
array(1) {
  [0]=>
  array(2) {
    [0]=>
    string(5) "value"
    [1]=>
    string(5) "value"
  }
}

例7 array_map() と連想配列

array_map() は、配列のキーを入力として直接サポートしていませんが、 array_keys() を使うと、配列のキーを入力とした動きをシミュレートできます。

<?php
$arr 
= [
    
'v1' => 'First release',
    
'v2' => 'Second release',
    
'v3' => 'Third release',
];

// Note: 7.4.0 より前のバージョンでは、無名関数を使うにはもっと長い書き方を使う必要があります
$callback fn(string $kstring $v): string => "$k was the $v";

$result array_map($callbackarray_keys($arr), array_values($arr));

var_dump($result);
?>

上の例の出力は以下となります。

array(3) {
  [0]=>
  string(24) "v1 was the First release"
  [1]=>
  string(25) "v2 was the Second release"
  [2]=>
  string(24) "v3 was the Third release"
}

参考

  • array_filter() - コールバック関数を使用して、配列の要素をフィルタリングする
  • array_reduce() - コールバック関数を繰り返し配列に適用し、配列をひとつの値にまとめる
  • array_walk() - 配列の全ての要素にユーザー定義の関数を適用する

関連キーワード:  array, 配列, 関数, 要素, 適用, Array, map, string, callback, 指定