(PHP 4, PHP 5, PHP 7, PHP 8)
preg_match — 正規表現によるマッチングを行う
$pattern
,$subject
,&$matches
= null
,$flags
= 0,$offset
= 0
pattern
で指定した正規表現により
subject
を検索します。
pattern
検索するパターンを表す文字列。
subject
入力文字列。
matches
matches
を指定した場合、検索結果が代入されます。
$matches[0] にはパターン全体にマッチしたテキストが代入され、
$matches[1] には 1 番目のキャプチャ用サブパターンにマッチした
文字列が代入され、といったようになります。
flags
flags
には以下のフラグの組み合わせを指定できます。
PREG_OFFSET_CAPTURE
このフラグを設定した場合、各マッチに対応する文字列のオフセットも(バイト単位で)返されます。
これは、matches
の値を配列に変更することに注意してください。
その配列のすべての要素は、
オフセット 0
で一致した文字列、
およびその文字列のオフセット 1
での
subject
へのオフセットからなります。
<?php
preg_match('/(foo)(bar)(baz)/', 'foobarbaz', $matches, PREG_OFFSET_CAPTURE);
print_r($matches);
?>
上の例の出力は以下となります。
Array ( [0] => Array ( [0] => foobarbaz [1] => 0 ) [1] => Array ( [0] => foo [1] => 0 ) [2] => Array ( [0] => bar [1] => 3 ) [3] => Array ( [0] => baz [1] => 6 ) )
PREG_UNMATCHED_AS_NULL
このフラグが渡されると、マッチしなかったサブパターンは null
として通知されます。
渡されなかった場合、空の string として通知されます。
<?php
preg_match('/(a)(b)*(c)/', 'ac', $matches);
var_dump($matches);
preg_match('/(a)(b)*(c)/', 'ac', $matches, PREG_UNMATCHED_AS_NULL);
var_dump($matches);
?>
上の例の出力は以下となります。
array(4) { [0]=> string(2) "ac" [1]=> string(1) "a" [2]=> string(0) "" [3]=> string(1) "c" } array(4) { [0]=> string(2) "ac" [1]=> string(1) "a" [2]=> NULL [3]=> string(1) "c" }
offset
通常、検索は対象文字列の先頭から開始されます。
オプションのパラメータ offset
を使用して
検索の開始位置を (バイト単位で) 指定することも可能です。
注意:
offset
を用いるのと、substr($subject, $offset)
を preg_match()の対象文字列として指定するのとは 等価ではありません。 これは、pattern
には、 ^, $ や (?<=x) のような言明を含めることができるためです。 以下を比べてみてください。<?php
$subject = "abcdef";
$pattern = '/^def/';
preg_match($pattern, $subject, $matches, PREG_OFFSET_CAPTURE, 3);
print_r($matches);
?>上の例の出力は以下となります。
Array ( )一方、この例を見てください。
<?php
$subject = "abcdef";
$pattern = '/^def/';
preg_match($pattern, substr($subject,3), $matches, PREG_OFFSET_CAPTURE);
print_r($matches);
?>出力は以下のようになります。
Array ( [0] => Array ( [0] => def [1] => 0 ) )substr() 関数を利用しない別の方法として、
^
アンカーではなく、 言明\G
またはA
修正子を使う方法があります。 これらは両方ともoffset
パラメータとともに動作します。
preg_match() は、pattern
が指定した subject
にマッチした場合に 1 を返します。
マッチしなかった場合は 0 を返します。
失敗した場合に false
を返します
渡された正規表現のパターンがコンパイルできない場合、E_WARNING
が発生します。
バージョン | 説明 |
---|---|
7.2.0 |
$flags パラメータが
PREG_UNMATCHED_AS_NULL をサポートしました。
|
例1 文字列 "php" を探す
<?php
// パターンのデリミタの後の "i" は、大小文字を区別しない検索を示す
if (preg_match("/php/i", "PHP is the web scripting language of choice.")) {
echo "A match was found.";
} else {
echo "A match was not found.";
}
?>
例2 単語 "web" を探す
<?php
/* パターン内の \b は単語の境界を示す。このため、独立した単語の
* "web"にのみマッチし、"webbing" や "cobweb" のような単語の一部にはマッチしない */
if (preg_match("/\bweb\b/i", "PHP is the web scripting language of choice.")) {
echo "A match was found.";
} else {
echo "A match was not found.";
}
if (preg_match("/\bweb\b/i", "PHP is the website scripting language of choice.")) {
echo "A match was found.";
} else {
echo "A match was not found.";
}
?>
例3 URL からドメイン名を得る
<?php
// get host name from URL
preg_match('@^(?:http://)?([^/]+)@i',
"http://www.php.net/index.html", $matches);
$host = $matches[1];
// get last two segments of host name
preg_match('/[^.]+\.[^.]+$/', $host, $matches);
echo "domain name is: {$matches[0]}\n";
?>
上の例の出力は以下となります。
domain name is: php.net
例4 名前つきサブパターンの使用法
<?php
$str = 'foobar: 2008';
preg_match('/(?P<name>\w+): (?P<digit>\d+)/', $str, $matches);
/* 別のやり方 */
// preg_match('/(?<name>\w+): (?<digit>\d+)/', $str, $matches);
print_r($matches);
?>
上の例の出力は以下となります。
Array ( [0] => foobar: 2008 [name] => foobar [1] => foobar [digit] => 2008 [2] => 2008 )
ある文字列が他の文字列内に含まれているかどうかを調べるためだけに preg_match() を使うのは避けた方が良いでしょう。 strpos() 関数を使うほうが速くなります。