実行時設定

php.ini の設定により動作が変化します。

mbstring 設定オプション
名前 デフォルト 変更可能 変更履歴
mbstring.language "neutral" PHP_INI_ALL  
mbstring.detect_order NULL PHP_INI_ALL  
mbstring.http_input "pass" PHP_INI_ALL 非推奨になりました。
mbstring.http_output "pass" PHP_INI_ALL 非推奨になりました。
mbstring.internal_encoding NULL PHP_INI_ALL 非推奨になりました。
mbstring.substitute_character NULL PHP_INI_ALL  
mbstring.func_overload "0" PHP_INI_SYSTEM PHP 7.2.0 で非推奨になり、PHP 8.0.0 で削除されました。
mbstring.encoding_translation "0" PHP_INI_PERDIR  
mbstring.http_output_conv_mimetypes "^(text/|application/xhtml\+xml)" PHP_INI_ALL  
mbstring.strict_detection "0" PHP_INI_ALL  
PHP_INI_* モードの詳細および定義については どこで設定を行うのか を参照してください。

以下に設定ディレクティブに関する 簡単な説明を示します。

mbstring.language string

mbstring で使用される言語設定(NLS)のデフォルト値。 この設定は mbstring.internal_encoding を定義するため、 php.ini の中で mbstring.internal_encoding は、 mbstring.language の後に置く必要があることに注意してください。

mbstring.encoding_translation bool

入力される HTTP クエリに関して、 文字エンコーディング検出および内部文字エンコーディングへの変換を行う 透過的な文字エンコーディングフィルタを有効にします。

mbstring.internal_encoding string
警告

この非推奨の機能は、きっと 将来 削除 されるでしょう。

内部文字エンコーディングのデフォルト値を定義します。

この値は空のままにしておいて、代わりに default_charset を設定すべきです。

mbstring.http_input string
警告

この非推奨の機能は、きっと 将来 削除 されるでしょう。

HTTP 入力文字エンコーディングのデフォルト値を定義します。

この値は空のままにしておいて、代わりに default_charset を設定すべきです。

mbstring.http_output string
警告

この非推奨の機能は、きっと 将来 削除 されるでしょう。

HTTP 出力文字エンコーディングのデフォルト値を定義します (出力は、内部エンコーディングから HTTP 出力エンコーディングに変換された上で出力されます)。

この値は空のままにしておいて、代わりに default_charset を設定すべきです。

mbstring.detect_order string

文字コード検出のデフォルト値を定義します。 mb_detect_order()も参照ください。

mbstring.substitute_character string

無効な文字を代替する文字を定義します。 サポートされる値は、mb_substitute_character() を参照してください。

mbstring.func_overload string
警告

この機能は PHP 7.2.0 で 非推奨 になり、PHP 8.0.0 で 削除 されました。この機能に頼らないことを強く推奨します。

シングルバイト対応の関数を mbstring 関数の対応する関数でオーバーロード (置換)します。詳細は、 関数のオーバーロード を参照してください。

この設定は、php.ini でしか変更できません。

mbstring.http_output_conv_mimetypes string

mbstring.strict_detection bool

厳密なエンコーディング検出を有効にします。 詳しい説明と例は、mb_detect_encoding() を参照して下さい。

» HTML 4.01 の仕様 によると、Web ブラウザは、 フォームのデータを投稿する際にページで使用される文字エンコーディングと 異なるエンコーディングを使用することができます。 ブラウザで使用される文字エンコーディングを検出するには、 mb_http_input() を参照ください。

一般的に使用されるブラウザでは、 指定したHTML文書の文字エンコーディングをかなり正確に推定することができますが、 header() または設定パラメータ default_charset により、 Content-Type HTTP ヘッダで charset を設定する方がより良いでしょう。

例1 php.ini 設定の例

; デフォルトの言語を設定
mbstring.language        = neutral; デフォルト言語を中立(UTF-8)に設定 (デフォルト)
mbstring.language        = English; デフォルト言語を英語に設定
mbstring.language        = Japanese; デフォルト言語を日本語に設定

;; デフォルトの内部エンコーディングを設定
;; 注意: PHPで動作する文字エンコーディングを使用すること
mbstring.internal_encoding    = UTF-8  ; 内部エンコーディングを UTF-8 に設定

;; HTTP入力エンコーディング変換を有効にする
mbstring.encoding_translation = On

;; デフォルトのHTTP入力文字エンコーディングを設定
;; 注意: スクリプトではhttp_inputの設定は変更できません。
mbstring.http_input           = pass    ; 変換しない。
mbstring.http_input           = auto    ; HTTP 入力を auto に設定
                                ; "auto" は mbstring.language の設定を使って展開されます
mbstring.http_input           = SJIS    ; HTTP入力をSJISに設定
mbstring.http_input           = UTF-8,SJIS,EUC-JP ; 順番を指定

;; デフォルトのHTTP出力文字エンコーディングを設定
mbstring.http_output          = pass    ; 変換しない
mbstring.http_output          = UTF-8   ; HTTP出力エンコーディングを
                                        ;  UTF-8 に指定

;; デフォルトの文字エンコーディング検出順序を設定
mbstring.detect_order         = auto    ; デフォルトの順番を auto に設定
mbstring.detect_order         = ASCII,JIS,UTF-8,SJIS,EUC-JP ; 順番を指定

;; 代替文字のデフォルト値を設定
mbstring.substitute_character = 12307   ; Unicode 値を指定
mbstring.substitute_character = none    ; 文字を出力しない
mbstring.substitute_character = long    ; long の例: U+3000,JIS+7E7E

例2 EUC-JP ユーザー用の php.ini の設定

;; 出力バッファリングを無効にする
output_buffering      = Off

;; HTTP charsetヘッダを設定
default_charset       = EUC-JP    

;; デフォルトの言語を日本語にする
mbstring.language = Japanese

;; HTTP 入力変換を有効にする
mbstring.encoding_translation = On

;; HTTP 入力エンコーディング変換を auto に設定
mbstring.http_input   = auto 

;; HTTP 出力を EUC-JP に設定
mbstring.http_output  = EUC-JP    

;; 内部エンコーディングを EUC-JP に設定
mbstring.internal_encoding = EUC-JP    

;; 無効な文字を出力しない
mbstring.substitute_character = none

例3 SJIS ユーザー用の php.iniの 設定

;; 出力のバッファリングを有効に
output_buffering     = On

;; 出力の変換を有効にするために mb_output_handler を設定
output_handler       = mb_output_handler

;; HTTPヘッダ charset を設定
default_charset      = Shift_JIS

;; デフォルトの言語を日本語に設定
mbstring.language = Japanese

;; HTTP 入力変換を有効にする
mbstring.encoding_translation = On

;; HTTP 入力エンコーディング変換を auto に設定
mbstring.http_input  = auto 

;; SJIS に変換
mbstring.http_output = SJIS    

;; 内部エンコーディングを EUC-JP に設定
mbstring.internal_encoding = EUC-JP    

;; 無効な文字を出力しない
mbstring.substitute_character = none

関連キーワード:  mbstring, 設定, 文字, output, 出力, encoding, 変換, input, 入力, 推奨