オプションでなく引数リストの場合には、 ツール名またはファイル名が含まれる場合があります。 コマンドは、 DejaGnu 概要ファイル (summary file) を読み込もうとします。 そして、 その場合には名称の翻訳を行います。
引数に名前が指定されなかった場合、 カレントディレクトリ内の *.sum に一致するファイルすべてが読み込まれます。
$ dejagnu report card __________________________________________________ / PASS FAIL ?PASS ?FAIL UNSUP UNRES UNTEST |-------------------------------------------------- launcher | 52 0 0 0 0 0 0 libdejagnu | 5 0 0 0 0 0 0 runtest | 135 0 0 0 0 0 0 |-------------------------------------------------- | 192 0 0 0 0 0 0 \__________________________________________________
3 つのツールがテストされました。 そこでは全部で 192 個のテストがあり、 すべて成功することが予想されているものです。 この例において、 テストはすべて成功 (pass) しています。 したがってこれ以外のカラムは、 すべてゼロになっています。 `?PASS' と `?FAIL' のカラムは、 それぞれ失敗することが分かっている (known) ものと、 失敗が予想される (expected) ものであったもので、 実際には、 予想に反して成功したものと、 予想どおりに失敗したものを、 それぞれ示しています。 残りの 3 つのカラムは、 例外的な結果を示しているもので、 サポートされていない (unsupported) テスト、 未解決 (unresolved) のテスト、 単純にテストしない (untested) ものとして宣言されているスタブテストをそれぞれ示しています。
$ dejagnu report-card __________________________________________________ / PASS FAIL ?PASS ?FAIL UNSUP UNRES UNTEST |-------------------------------------------------- launcher | 52 0 0 0 0 0 0 libdejagnu | 5 0 0 0 0 0 0 report-card / awk | 36 0 0 0 0 0 0 report-card / sh | 36 0 0 0 0 0 0 report-card / tcl | 36 0 0 0 0 0 0 runtest | 135 0 0 0 0 0 0 |-------------------------------------------------- awk | 36 0 0 0 0 0 0 sh | 36 0 0 0 0 0 0 tcl | 36 0 0 0 0 0 0 |-------------------------------------------------- | 300 0 0 0 0 0 0 \__________________________________________________
`report-card' ツールに対して、 各実装ごとに 1 つ、 合計で 3 つのパスが追加されています。 (この後に shell と Tcl による実装は、 将来のメンテナンス負荷を減らすために、 取り除かれます。) 前の例と同じく、 テストはすべて期待どおりに成功しています。 ただ前の例と違って興味深いのは、 DejaGnu によるマルチパスのテスト機能が利用されている点です。 これに従って、 パスごとの概要行が追加されています。 この例において、 マルチパスのテストを行っているのは `report-card' ツールだけです。 そこで各パスの合計値は、 他の合計値とは違って、 単に `report-card' のテスト数にすぎません。
また、 の実行に用いたコマンドが、 ここでは多少異なっている点を確認してください。 dejagnu(1) の実行にあたっては、 複数単語をダッシュ文字でつなぎ合わせて 1 つの引数として受け渡すことができます。 こうすることによって、 1 つのコマンド名に含まれる複数単語を、 ダッシュや空白により交互に区切って、 コマンドライン上から指定することができます。
DejaGnu の完全なドキュメントは Texinfo マニュアルとしてメンテナンスされています。 info プログラムが適切にインストールされていれば、 コマンド info dejagnu の実行によって、 完全なマニュアルを参照できます。
[man1]
[man2]
[man3]
[man4]
[man5]
[man6]
[man7]
[man8]
[a]
[b]
[c]
[d]
[e]
[f]
[g]
[h]
[i]
[j]
[k]
[l]
[m]
[n]
[o]
[p]
[q]
[r]
[s]
[t]
[u]
[v]
[w]
[x]
[y]
[z]