REMAINDER

Section: Linux Programmer's Manual (3)
Updated: 2020-06-09
Index JM Home Page
 

名前

drem, dremf, dreml, remainder, remainderf, remainderl - 浮動小数点剰余関数  

書式

#include <math.h>

/* C99 版 */
double remainder(double x, double y);
float remainderf(float x, float y);
long double remainderl(long double x, long double y);

/* 廃止された別名 */
double drem(double x, double y);
float dremf(float x, float y);
long double dreml(long double x, long double y);

-lm でリンクする。

glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照):

remainder():

_ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L
    || _XOPEN_SOURCE >= 500
    || /* Since glibc 2.19: */ _DEFAULT_SOURCE
    || /* Glibc versions <= 2.19: */ _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE

remainderf(), remainderl():
_ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L
    || /* Since glibc 2.19: */ _DEFAULT_SOURCE
    || /* Glibc versions <= 2.19: */ _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE

drem(), dremf(), dreml():
/* Since glibc 2.19: */ _DEFAULT_SOURCE
    || /* Glibc versions <= 2.19: */ _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE
 

説明

これらの関数は xy で割った余りを計算する。 返り値は x-n*y である。 ここで nx / y の値を最も近い整数に丸めたものである。 x-n*y の絶対値が 0.5 の場合、偶数になるように n が選ばれる。

これらの関数は、現在の丸めモードの影響を受けない (丸めモードについては fenv(3) を参照)。

drem() 関数はこれと全く同じ動作をする。  

返り値

成功すると、これらの関数は浮動小数点の剰余 x-n*y を返す。 返り値が 0 の場合、その符号は x と同じになる。

xy が NaN の場合、NaN が返される。

x が無限大で y が NaN でない場合、 領域エラー (domain error) が発生し、NaN が返される。

y がゼロで x が NaN でない場合、 領域エラー (domain error) が発生し、NaN が返される。  

エラー

これらの関数を呼び出した際にエラーが発生したかの判定方法についての情報は math_error(7) を参照のこと。

以下のエラーが発生する可能性がある。

領域エラー (domain error): x が無限大で y が NaN ではない
errnoEDOM が設定される (「バグ」の節も参照)。 不正 (invalid) 浮動小数点例外 (FE_INVALID) が上がる。
これらの関数は、この場合に errno を設定しない。
領域エラー: y がゼロ errnoEDOM が設定される。 不正 (invalid) 浮動小数点例外 (FE_INVALID) が上がる。
 

属性

この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。
インターフェース 属性
drem(), dremf(), dreml(),
remainder(), remainderf(),
remainderl()
Thread safety MT-Safe
 

準拠

関数 remainder(), remainderf(), remainderl() は C99, POSIX.1-2001, POSIX.1-2008 で規定されている。

関数 drem() は 4.3BSD に由来する。 floatlong double 版の dremf() と dreml() は、Tru64 や glibc2 のようないくつかのシステムに存在する。 これらの関数の使用は避けて、 remainder() などを使用すること。  

バグ

glibc 2.15 より前では、


    remainder(nan(""), 0);

を行うと、期待通り Nan が返るが、誤って領域エラーが発生した。 glibc 2.15 以降では、エラーなしの Nan (すなわち、領域エラーなし) が返される。

Before glibc 2.15, errno was not set to EDOM for the domain error that occurs when x is an infinity and y is not a NaN.  

"remainder(29.0, 3.0)" を呼び出すと -1 を返す。  

関連項目

div(3), fmod(3), remquo(3)  

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。

関連キーワード

SOURCE, エラー, 関数, remainder, long, float, REMAINDER, 領域, drem, dreml

Linux マニュアル 一覧

[man1] [man2] [man3] [man4] [man5] [man6] [man7] [man8]
[a] [b] [c] [d] [e] [f] [g] [h] [i] [j] [k] [l] [m] [n] [o] [p] [q] [r] [s] [t] [u] [v] [w] [x] [y] [z]

 

Index

名前
書式
説明
返り値
エラー
属性
準拠
バグ
関連項目
この文書について

This document was created by man2html, using the manual pages.
Time: 12:08:35 GMT, June 11, 2022