WCSTOK

Section: Linux Programmer's Manual (3)
Updated: 2020-06-09
Index JM Home Page
 

名前

wcstok - ワイド文字文字列をトークンに分割する  

書式

#include <wchar.h>

wchar_t *wcstok(wchar_t *wcs, const wchar_t *delim, wchar_t **ptr);
 

説明

wcstok() 関数は、 strtok(3) 関数に対応するワイド文字関数に、 マルチスレッドセーフの動作をさせるための引数を追加したものである。 この関数を用いて、ワイド文字文字列 wcs をトークンに分解すること ができる。ここで、トークンは delim に列挙されている文字を含まな い部分文字列として定義される。

検索は wcs が NULL でなければ wcs から開始され、wcs が NULL ならば *ptr から開始される。まず、全ての区切りワイド文字 がスキップされる。つまり、delim に含まれるワイド文字を超えるよう にポインターが前に進められる。 ワイド文字文字列の終わりに達したら、 wcstok() は NULL を返して トークンが全く見つからなかったことを示し、この後に wcstok() を呼び 出しても NULL が返されるように *ptr に適切な値を設定する。それ 以外の場合には、 wcstok() 関数はトークンの先頭を識別し、これを指す ポインターを返す。ただしこれを行う前に、トークンの後にある、delim に含まれている文字をヌルワイド文字 (L'\0') に置き換えること によってトークンを 0 で終端させる。さらに *ptr を更新し、後で wcstok() を呼び出した 際に、識別されたトークンの続きから検索できるようにする。  

返り値

wcstok() 関数は次のトークンへのポインターを返す。トークンが見つから なければ NULL を返す。  

属性

この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。
インターフェース 属性
wcstok() Thread safety MT-Safe
 

準拠

POSIX.1-2001, POSIX.1-2008, C99.  

注意

関数に与えたワイド文字列 wcs は、関数の動作によって完全に書き換 えられる。  

以下のコードは、ワイド文字文字列に含まれるトークンを取り出しながら ループする。

wchar_t *wcs = ...; wchar_t *token; wchar_t *state; for (token = wcstok(wcs, " \t\n", &state);
    token != NULL;
    token = wcstok(NULL, " \t\n", &state)) {
    ... }  

関連項目

strtok(3), wcschr(3)  

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。

関連キーワード

wcstok, wchar, 関数, wcs, WCSTOK, delim, token, ptr, pages, 属性

Linux マニュアル 一覧

[man1] [man2] [man3] [man4] [man5] [man6] [man7] [man8]
[a] [b] [c] [d] [e] [f] [g] [h] [i] [j] [k] [l] [m] [n] [o] [p] [q] [r] [s] [t] [u] [v] [w] [x] [y] [z]

 

Index

名前
書式
説明
返り値
属性
準拠
注意
関連項目
この文書について

This document was created by man2html, using the manual pages.
Time: 12:08:38 GMT, June 11, 2022