VCS

Section: Linux Programmer's Manual (4)
Updated: 2020-11-01
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名前

vcs, vcsa - 仮想コンソールメモリー (virtual console memory)  

説明

/dev/vcs0 はメジャーナンバー (major number) 7、マイナーナンバー (minor number) 0 のキャラクターデバイス (character device) で、 通常、そのモードは 0644、所有権は root:tty である。 このデバイスファイル (device file) は 現在表示されている仮想コンソール端末のメモリーを参照する。

/dev/vcs[1-63] は仮想コンソール端末のための キャラクターデバイスで、メジャーナンバーが 7、マイナーナンバーが 1 から 63、 通常はモードが 0644、所有権が root:tty である。 /dev/vcsa[0-63]/dev/vcs[1-63] と同様であるが、 属性を格納するのに (ホストバイトオーダの) unsigned short を使用している点、スクリーンのサイズ・カーソルの位置を表す 4 バイトの情報 lines, columns, x, y (x =y = 0 が画面の左上) が先頭にある点が異なる。

512 文字から成るフォントをロードした場合、 9 ビット目の情報は /dev/tty[1-63] に対して ioctl(2) VT_GETHIFONTMASK 操作を行うことで取得できる (VT_GETHIFONTMASK 操作はカーネル 2.6.18 以降の Linux で 利用可能である)。 値は ioctl(2) の 3 番目の引数が指す unsigned short に格納されて返される。

これらのデバイスは ioctl_console(2) の screendump ioctl(2) を代替となる。 従って、システム管理者はファイルシステムパーミッション (filesystem permission) を使ってアクセスをコントロールできる。

最初の 8 つの仮想端末のためのデバイスは、次のようにして作る事ができる:


 for x in 0 1 2 3 4 5 6 7 8; do
    mknod -m 644 /dev/vcs$x c 7 $x;
    mknod -m 644 /dev/vcsa$x c 7 $[$x+128]; done chown root:tty /dev/vcs*

ioctl(2) による要求はサポートされない。  

ファイル


 /dev/vcs[0-63]

 /dev/vcsa[0-63]  

バージョン

Linux カーネルバージョン 1.1.92 で導入された。  

vt1 に移って以下を実行すると、vt3 のスクリーンダンプを取ることができます。


 cat /dev/vcs3 >foo

主力には改行文字が含まれない点に注意して下さい。 そのため、 何らかの処理が必要となるかもしれません。 例えば、


 fold -w 81 /dev/vcs3 | lpr

(ひどい方法としては)


 setterm -dump 3 -file /proc/self/fd/1

/dev/vcsa0 デバイスを使うことで、 ブライユ点字をサポートすることができる。

以下のプログラムは、 二つ目の仮想コンソールのカーソル位置のスクリーン属性と文字を表示した後、 カーソル位置の背景色を変更する。

#include <unistd.h> #include <stdlib.h> #include <stdio.h> #include <fcntl.h> #include <sys/ioctl.h> #include <linux/vt.h>


 int main(void) {
    int fd;
    char *device = "/dev/vcsa2";
    char *console = "/dev/tty2";
    struct {unsigned char lines, cols, x, y;} scrn;
    unsigned short s;
    unsigned short mask;
    unsigned char attrib;
    int ch;


     fd = open(console, O_RDWR);
    if (fd < 0) {
        perror(console);
        exit(EXIT_FAILURE);
    }
    if (ioctl(fd, VT_GETHIFONTMASK, &mask) < 0) {
        perror("VT_GETHIFONTMASK");
        exit(EXIT_FAILURE);
    }
    (void) close(fd);
    fd = open(device, O_RDWR);
    if (fd < 0) {
        perror(device);
        exit(EXIT_FAILURE);
    }
    (void) read(fd, &scrn, 4);
    (void) lseek(fd, 4 + 2*(scrn.y*scrn.cols + scrn.x), SEEK_SET);
    (void) read(fd, &s, 2);
    ch = s & 0xff;
    if (s & mask)
        ch |= 0x100;
    attrib = ((s & ~mask) >> 8);
    printf("ch=%#03x attrib=%#02x\n", ch, attrib);
    s ha= 0x1000;
    (void) lseek(fd, -2, SEEK_CUR);
    (void) write(fd, &s, 2);
    exit(EXIT_SUCCESS); }  

関連項目


 ioctl_console(2), tty(4), ttyS(4), gpm(8)  

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。

関連キーワード

dev, ioctl, unsigned, vcsa, include, scrn, console, デバイス, device, ch

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Time: 12:08:53 GMT, June 11, 2022