modprobe コマンドはモジュールの依存関係に応じて 複数のモジュールを追加したり削除したりできるため、 これらのモジュールにどのオプションを使うかを指定する手段が必要である。 /etc/modprobe.conf (または /etc/modprobe.conf が存在しない場合、 /etc/modprobe.d ディレクトリ以下のすべてのファイル) は 必要に応じてこれらのオプションを指定する。 また、便利なようにエイリアス (モジュールの別名) を作成するためにも用いられる。 最後に、 (複数のモジュールを登録するなどの) 特別な要求に応えるために、 modprobe の通常の振る舞いを完全に無効にして乗っ取ることができる。
モジュール名やエイリアス名には (他のモジュール名と同様に) - や _ を含めることができる。 ここで、 - と _ はすべてのモジュールコマンドにおいて、 互いに入れ替え可能である (区別されない) ことに注意。
modprobe.conf や modprobe.d 以下のファイルの形式は単純である。 1 行に 1 コマンドで、 空行と # で始まる行は無視される (コメントを追加するのに使える) 。 行末の \ は次の行に続くことを意味し、これを使えばファイルが少し見やすくなる。
モジュールはそれ自身にエイリアスを持つことができる点に注意。 それらは modinfo で見ることができる。 これらのエイリアスは最後の望みとして使われる (つまり、その名前の実モジュールもなく、設定ファイル中に その名前の install, remove, alias コマンドが 存在しない場合に使われる) 。
モジュール自身に対する option 、 エイリアスに対する option 、 コマンドラインのオプションは、 全てのオプションがいっしょに渡される。
install を使って、 実際には存在しないモジュールを作ることもできる。 例えば、 "install probe-ethernet /sbin/modprobe e100 || /sbin/modprobe eepro100" と書けば、 "modprobe probe-ethernet" としたときに、 まず e100 ドライバを試し、次に eepro100 を試す。
現在の (2.4 または 2.2 の) モジュール設定から modprobe.conf を生成してくれる generate_modprobe.conf というプログラムがある。
書式は以前の /etc/modules.conf と似ているが、 多くの機能が削除されている。 これには 2 つの理由がある: まず、 install および remove コマンドでほとんど何でもできる。 二つ目に、 module-init-tools の modprobe は 他のツールで簡単に置き換えることができるよう、 十分単純になるように設計されている。
実際のモジュールの登録の複雑さが 3 つのシステムコール (open, read, init_module) で軽減され、 modules.dep ファイルが単純でオープンであるおかげで、 もし必要があればもっと強力な改良版の modprobe を作ることも可能である。
このマニュアルページの著作権表示は Copyright 2004, Rusty Russell, IBM Corporation.
modprobe(8), modules.dep(5)
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