実行時設定

php.ini の設定により動作が変化します。

エラーおよびロギング設定オプション
名前 デフォルト 変更可能 変更履歴
error_reporting NULL PHP_INI_ALL  
display_errors "1" PHP_INI_ALL  
display_startup_errors "1" PHP_INI_ALL PHP 8.0.0 より前のバージョンでは、デフォルト値は "0" でした。
log_errors "0" PHP_INI_ALL  
log_errors_max_len "1024" PHP_INI_ALL  
ignore_repeated_errors "0" PHP_INI_ALL  
ignore_repeated_source "0" PHP_INI_ALL  
report_memleaks "1" PHP_INI_ALL  
track_errors "0" PHP_INI_ALL PHP 7.2.0 以降で非推奨になり、PHP 8.0.0 で削除されました。
html_errors "1" PHP_INI_ALL  
xmlrpc_errors "0" PHP_INI_SYSTEM  
xmlrpc_error_number "0" PHP_INI_ALL  
docref_root "" PHP_INI_ALL  
docref_ext "" PHP_INI_ALL  
error_prepend_string NULL PHP_INI_ALL  
error_append_string NULL PHP_INI_ALL  
error_log NULL PHP_INI_ALL  
syslog.facility "LOG_USER" PHP_INI_SYSTEM PHP 7.3.0 以降で有効です。
syslog.filter "no-ctrl" PHP_INI_ALL PHP 7.3.0 以降で有効です。
syslog.ident "php" PHP_INI_SYSTEM PHP 7.3.0 以降で有効です。
PHP_INI_* モードの詳細および定義については どこで設定を行うのか を参照してください。

以下に設定ディレクティブの簡単な説明を示します。

error_reporting int

エラー出力レベルを設定します。パラメータは、あるビットフィールドを表 す整数か定数名で指定します。このerror_reportingのレベルと定数は、 定義済の定数および php.iniに記述されています。 実行時に設定するには、 error_reporting() 関数を指定してください。 display_errors ディレクティブも参照してください。

デフォルト値は E_ALL です。

PHP 8.0.0 より前のバージョンでは、 E_ALL & ~E_NOTICE & ~E_STRICT & ~E_DEPRECATED でした。 これは、E_NOTICEE_STRICT、 そして E_DEPRECATED レベルのエラーが出力されないということです。

注意: PHP 定数の、PHP 以外での使用

PHP の定数を、httpd.conf など PHP の外部で使用しても何の意味もありません。外部で使用する場合には、 int 型の値を指定しなければなりません。 また、エラーレベルはこれからも追加されることがあるので、 最大値 (E_ALL に対応する値) は変わる可能性があります。そこで、E_ALL を指定する場面では 2147483647 (E_ALL だけではなくすべてのエラーを含める) のような数を指定するようにしましょう。 これは現状の全ビットに対応した上で、かつ値が将来追加された場合にも対応できます。

display_errors string

エラーをHTML出力の一部として画面に出力するかどうかを定義します。

"stderr" を指定すると、エラーの内容を stdout (標準出力) ではなく stderr (標準エラー出力) に送ります。

注意:

開発をサポートする仕組みであり、本番のシステムでは 使用すべきではありません (例えばインターネットに接続されたシステムなど)。

注意:

display_errors は実行時にも設定可能(ini_set() 関数を用いて)ですが、スクリプトが致命的(fatal)なエラーを発生した場合は その設定は反映されません。なぜなら、要求されたアクションは 実行されなかったからです。

display_startup_errors bool

display_errorsをonにした場合でも、PHPの起動シーケンスにおいて発 生したエラーは表示されません。デバッグ時を除き、 display_startup_errorsをoffにしておくことが強く推奨されます。

log_errors bool

エラーメッセージを、サーバーのエラーログまたはerror_logに記録するかどうかを指定 します。このオプションはサーバーに依存します。

注意:

実用Webサイトではエラー表示を行う代わりにエラーを記録することを 強く推奨します。

log_errors_max_len int

log_errorsの最大長をバイト単位で設定します。 error_log には、 この設定で情報が追加されます。デフォルトは 1024 で、0 を指定すると 最大長の制限は全く適用されなくなります。 この長さはエラーログへの記録や エラーの表示、そして $php_errormsg に適用されます。 しかし、明示的に呼び出される error_log() のような関数には適用されません。

intを使用する際、 その値はバイト単位で測られます。 この FAQ に記載された 短縮表記を使用することも可能です。
ignore_repeated_errors bool

繰り返されるメッセージを記録しません。エラーの繰り返しは、 ignore_repeated_sourceが trueに設定されるまで同じファイルの同じ行で発生します。

ignore_repeated_source bool

メッセージの繰り返しを無視する場合にメッセージのソースを無視しま す。この設定をOnにすると、異なるファイルまたはソース行からの同じ エラーメッセージの繰り返しを記録しなくなります。

report_memleaks bool

このパラメータを On (デフォルト) にすると、Zend メモリマネージャーが検出した メモリリークの報告を表示します。この報告は、Posix プラットフォームでは標準エラー出力に送られます。 Windows では、デバッガに OutputDebugString() を使って送られ、 » DbgView のようなツールで見ることができます。 このパラメータが使えるのはデバッグビルドだけであり、かつ error_reporting で E_WARNING を有効にしている場合のみです。

track_errors bool

有効にした場合、直近のエラーメッセージが、 $php_errormsg 変数に常に代入されます。

html_errors bool

有効にすると、エラーメッセージにHTMLタグが含まれるようになります。 HTML形式のエラーメッセージでは、ユーザーがエラーまたはエラーを発生した関数を説明するページ に導くようクリック可能なメッセージを出力します。これらのリファレ ンスは、docref_root およ び docref_extの設定に依存 します。

無効にすると、エラーメッセージは単なるプレーンテキストになります。

xmlrpc_errors bool

有効にすると、通常のエラー報告を無効にして XML-RPC 形式のエラーメッセージとします。

xmlrpc_error_number int

XML-RPC の faultCode 要素の値として使用します。

docref_root string

新しいエラーフォーマットはエラーやエラーの原因となった関数に関するマニュアル のページの情報を含んでいます。マニュアルのページによっては母国語でダウンロードが 可能であり、このiniディレクティブをマニュアルのローカルコピーのURLにセット することができます。 マニュアルのローカルコピーが "/manual/" でアクセスできるとすると、単に docref_root=/manual/とするだけです。 ローカルコピーのファイルの拡張子はdocref_ext=.html で指定できます。拡張リファレンスを使用することもできます。例えば docref_root=http://manual/en/または docref_root="http://landonize.it/?how=url&theme=classic&filter=Landon&url=http%3A%2F%2Fwww.php.net%2F"が使用できます。

ほとんどの場合 docref_root の値の最後を "/" にしようと思うでしょう。 しかし上の二つ目の例を見ではその必要はありません。

docref_ext string

docref_rootを参照して下さ い。

注意:

docref_extの値はドット "." で始まる必要があります。

error_prepend_string string

エラーメッセージの前に出力する文字列。 エラーメッセージを画面に表示する時にだけ使います。 主な目的は、 エラーメッセージの先頭に追加のHTMLマークアップを付加できるようにすることです。

error_append_string string

エラーメッセージの後に出力する文字列。 エラーメッセージを画面に表示する時にだけ使います。 主な目的は、 エラーメッセージに追加のHTMLマークアップを付加できるようにすることです。

error_log string

スクリプトエラーが記録されるファイル名です。 ファイルはウェブサーバーユーザーで書き込めなければなりません。 syslog が指定されると、エラーはファイルではなく システムロガーに送られます。これは Unix では syslog(3) であり Windows ではイベントログのことです。 syslog() も参照してください。 このディレクティブが設定されていない場合、エラーは SAPI エラーロガーに送信されます。これは、例えば Apache のエラーログ、 あるいは CLI なら stderr になります。 error_log() も参照ください。

syslog.facility string

どの種類のプログラムがメッセージを記録するのかを指定します。 error_log が "syslog" の場合にだけ有効です。

syslog.filter string

記録されたメッセージをフィルタリングするフィルターの種類を指定します。 フィルターで許可された文字はそのまま記録されますが、許可されていない文字は \x で始まる十六進表記に変換して記録されます。

  • all – ロギングされる文字列は改行文字で分割され、すべての文字は変更せずに渡されます。
  • ascii – ロギングされる文字列は改行文字で分割され、 印刷可能な 7bit ASCII 文字以外の文字は全てエスケープされます。
  • no-ctrl – ロギングされる文字列は改行文字で分割され、 印刷可能な文字以外は全てエスケープされます。
  • raw – 全ての文字はシステムロガーに変更せずに渡されます。 改行文字で分割されることもありません(PHP 7.3 より前の振る舞いと同等です)
この設定は、error_log を "syslog" に設定し、 syslog() をコールした場合にのみ影響します。

注意:

raw フィルタタイプは、PHP 7.3.8 および PHP 7.4.0 以降で使えます。

このディレクティブは、Windows ではサポートされていません。
syslog.ident string

すべての文字列の先頭に追加する識別用文字列を指定します。 error_log が "syslog" の場合にだけ有効です。

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