(PHP 4 >= 4.2.0, PHP 5, PHP 7, PHP 8)
openssl_csr_new — CSR を作成する
$distinguished_names
,&$private_key
,$options
= null
,$extra_attributes
= null
openssl_csr_new() は、新しい CSR (Certificate Signing Request)
を distinguished_names
の情報に基づいて作成します。
注意: この関数を正しく動作させるには、正しい形式の openssl.cnf をインストールしておく必要があります。 詳細な情報は、インストールについてのセクション を参照ください。
distinguished_names
証明書で使用される識別名、またはsubjectフィールド。
private_key
private_key
には、事前に openssl_pkey_new()
(あるいはその他の openssl_pkey 系の関数)で作成した秘密鍵を設定します。
これに対応する公開鍵が、CSR への署名に使用されます。
options
デフォルトでは、システムの openssl.conf
の設定に
したがってリクエストが初期化されます。options
のキー config_section_section
を設定することで、この
デフォルト項目を変更することが可能です。また、キー config
に別の openssl 設定ファイルを指定することで別の設定を使用することも可能です。
もし options
に以下の表のキーが存在すれば、それらは
openssl.conf
の対応する項目と同じ働きをします。
options のキー |
型 | openssl.conf で同等の意味を持つ項目 |
説明 |
---|---|---|---|
digest_alg | string | default_md | ダイジェストメソッド、または署名のハッシュ。 通常は openssl_get_md_methods() 関数のリストのうちのひとつです。 |
x509_extensions | string | x509_extensions | x509 証明書を作成する際に使用する拡張モジュールを選択します |
req_extensions | string | req_extensions | CSR を作成する際に使用する拡張モジュールを選択します |
private_key_bits | int | default_bits | 秘密鍵を作成する際に使用するビット数を指定します |
private_key_type | int | none | 作成する秘密鍵の型を指定します。以下の定数
OPENSSL_KEYTYPE_DSA ,
OPENSSL_KEYTYPE_DH
OPENSSL_KEYTYPE_RSA あるいは
OPENSSL_KEYTYPE_EC からひとつ選択します。
デフォルト値は OPENSSL_KEYTYPE_RSA です。
|
encrypt_key | bool | encrypt_key | (パスフレーズとともに)エクスポートされるキーを暗号化するか? |
encrypt_key_cipher | int | none | 暗号定数のうちの一つ。 |
curve_name | string | none | openssl_get_curve_names() のうちの一つ。 |
config | string | N/A | 代替の openssl.conf ファイルのパス |
extra_attributes
extra_attributes
は、CSR に関する追加の設定情報を
設定するために使用します。distinguished_names
および
extra_attributes
はどちらも連想配列で、それらの
キーが OID に変換されたうえでリクエストの関連する部分に適用されます。
CSR を返します。
失敗した場合に false
を返します
バージョン | 説明 |
---|---|
8.0.0 |
成功した場合に、この関数は
OpenSSLCertificateSigningRequest クラスのインスタンスを返すようになりました。
これより前のバージョンでは、
OpenSSL X.509 CSR 型のリソースが返されていました。
|
8.0.0 |
private_key は、
OpenSSLAsymmetricKey クラスのインスタンスを受け入れるようになりました。
これより前のバージョンでは、
OpenSSL key 型のリソースを受け入れていました。
|
7.1.0 |
options が、新たに curve_name をサポートしました。
|
例1 自己署名証明書の作成
<?php
// SSLサーバ証明書では、commonName はセキュアにするドメインです。
// S/MIME 電子メール証明書では、 commonName は電子メールアドレスのオーナーです。
// location と identification フィールドは、セキュアにするドメイン
// または電子メールのオーナーを参照します。
$dn = array(
"countryName" => "GB",
"stateOrProvinceName" => "Somerset",
"localityName" => "Glastonbury",
"organizationName" => "The Brain Room Limited",
"organizationalUnitName" => "PHP Documentation Team",
"commonName" => "Wez Furlong",
"emailAddress" => "wez@example.com"
);
// 新しい 秘密鍵(と公開鍵の) キーペアを生成します
$privkey = openssl_pkey_new(array(
"private_key_bits" => 2048,
"private_key_type" => OPENSSL_KEYTYPE_RSA,
));
// CSR を生成します
$csr = openssl_csr_new($dn, $privkey, array('digest_alg' => 'sha256'));
// 自己署名の証明書を生成します。365日有効です
$x509 = openssl_csr_sign($csr, null, $privkey, $days=365, array('digest_alg' => 'sha256'));
// 秘密鍵、CSR と自己署名証明書をあとで使うために保存します。
openssl_csr_export($csr, $csrout) and var_dump($csrout);
openssl_x509_export($x509, $certout) and var_dump($certout);
openssl_pkey_export($privkey, $pkeyout, "mypassword") and var_dump($pkeyout);
// 起きたエラーを表示します。
while (($e = openssl_error_string()) !== false) {
echo $e . "\n";
}
?>
例2 自己署名の ECC 証明書を作成する (PHP 7.1.0 以降)
<?php
$subject = array(
"commonName" => "docs.php.net",
);
// 新しい 秘密鍵(と公開鍵の) キーペアを生成します
$private_key = openssl_pkey_new(array(
"private_key_type" => OPENSSL_KEYTYPE_EC,
"curve_name" => 'prime256v1',
));
// CSR を生成します
$csr = openssl_csr_new($subject, $private_key, array('digest_alg' => 'sha384'));
// 自己署名のEC証明書を生成します。
$x509 = openssl_csr_sign($csr, null, $private_key, $days=365, array('digest_alg' => 'sha384'));
openssl_x509_export_to_file($x509, 'ecc-cert.pem');
openssl_pkey_export_to_file($private_key, 'ecc-private.key');
?>