(PHP 5 >= 5.1.0, PHP 7, PHP 8, PECL pdo >= 0.2.1)
PDO::quote — クエリ用の文字列をクオートする
$string
, int $type
= PDO::PARAM_STR): string|falsePDO::quote() は入力文字列のまわりに引用符を付け (必要であれば) 、 入力文字列にあるシングルクオートをエスケープします。その場合、 構成しているドライバに適したクオート形式が使用されます。
この関数を SQL の構築に使用する場合、 SQL ステートメントにユーザーの入力値を埋め込むための PDO::quote() を使用する代わりに、 バインドパラメータを用いて SQL を準備するための PDO::prepare() を使用することが強く推奨されます。 バインドパラメータを用いるプリペアドステートメントは、 補間されたクエリした場合に比べ、 移植性や利便性に優れ、SQL インジェクションに対する免疫力を持つだけでなく しばしばより高速で、サーバーやクライアント側でコンパイル済みの形式でクエリを キャッシュする事が可能です。
全ての PDO ドライバがこのメソッドを実装しているわけではありません (たとえば PDO_ODBC などの例があります)。 代わりにプリペアドステートメントを使用することを検討してください。
サーバーレベルで設定するなりデータベース接続自身に設定させる (ドライバに依存します) なりして、 文字セットを明示しておく必要があります。この文字セットが PDO::quote() に影響を及ぼします。詳細は 各ドライバのドキュメント を参照ください。
string
クオートされる文字列を指定します。
type
クオートするスタイルを変更するため、
ドライバにデータ型のヒントを提供します。
たとえば PDO_PARAM_LOB
は、
ドライバにバイナリデータをエスケープするように伝えます。
理論上安全なクオートされた SQL ステートメントの文字列を返します。
ドライバがこの方法での引用符付けをサポートしていない場合は
false
を返します。
例1 通常の文字列をクオートする
<?php
$conn = new PDO('sqlite:/home/lynn/music.sql3');
/* 単純な文字列 */
$string = 'Nice';
print "Unquoted string: $string\n";
print "Quoted string: " . $conn->quote($string) . "\n";
?>
上の例の出力は以下となります。
Unquoted string: Nice Quoted string: 'Nice'
例2 危険な文字列をクオートする
<?php
$conn = new PDO('sqlite:/home/lynn/music.sql3');
/* 危険な文字列 */
$string = 'Naughty \' string';
print "Unquoted string: $string\n";
print "Quoted string:" . $conn->quote($string) . "\n";
?>
上の例の出力は以下となります。
Unquoted string: Naughty ' string Quoted string: 'Naughty '' string'
例3 複雑な文字列をクオートする
<?php
$conn = new PDO('sqlite:/home/lynn/music.sql3');
/* 複雑な文字列 */
$string = "Co'mpl''ex \"st'\"ring";
print "Unquoted string: $string\n";
print "Quoted string: " . $conn->quote($string) . "\n";
?>
上の例の出力は以下となります。
Unquoted string: Co'mpl''ex "st'"ring Quoted string: 'Co''mpl''''ex "st''"ring'