MySQL プログラムをコマンド行から (つまり、シェルまたはコマンドプロンプトから) 起動するには、プログラム名に続けて、実行させたいことをプログラムに指示するために必要な任意のオプションまたはその他の引数を入力します。 次のコマンドは、サンプルプログラムの起動を示しています。shell>
は、コマンドインタプリタのプロンプトを表します。入力内容の一部ではありません。 表示される具体的なプロンプトは、コマンドインタプリタによって異なります。 通常のプロンプトは、sh、ksh、または bash では $
、csh または tcsh では %
、Windows command.com または cmd.exe コマンドインタプリタでは C:\>
です。
shell> mysql --user=root test
shell> mysqladmin extended-status variables
shell> mysqlshow --help
shell> mysqldump -u root personnel
単一ダッシュまたは二重ダッシュ (-
、--
) で始まる引数は、プログラムオプションを指定します。 オプションは通常、プログラムが行うサーバーへの接続のタイプを示したり、動作モードに影響したりします。 オプション構文についてはセクション4.2.2「プログラムオプションの指定」で説明します。
オプションではない引数 (先頭にダッシュのない引数) は、プログラムに追加情報を提供します。 たとえば、mysql プログラムは最初のオプションではない引数をデータベース名として解釈するため、コマンド mysql --user=root test
は test
データベースを使用することを示します。
個々のプログラムについて説明しているこのあとのセクションでは、プログラムがどのオプションをサポートするかを示し、追加のオプションではない引数があればその意味を説明しています。
一部のオプションは、複数のプログラムで共通です。 これらのうち、もっともよく使用されるのは、接続パラメータを指定する --host
(または -h
)、--user
(または -u
)、および --password
(または -p
) の各オプションです。 これらは、MySQL サーバーが稼働しているホストの名前、MySQL アカウントのユーザー名とパスワードを示します。 すべての MySQL クライアントプログラムは、これらのオプションを理解します。これらのオプションにより、どのサーバーに接続するか、およびそのサーバーで使用するアカウントを指定できます。 その他の接続オプションには、TCP/IP ポート番号を指定する --port
(または -P
)、Unix の Unix ソケットファイル (または Windows の場合は名前付きパイプ名) を指定する --socket
(または -S
) があります。 接続オプションを指定するオプションの詳細は、セクション4.2.4「コマンドオプションを使用した MySQL Server への接続」を参照してください。
MySQL プログラムを起動するために、プログラムがインストールされている bin
ディレクトリのパス名を使用する必要がある場合があります。 bin
ディレクトリ以外のディレクトリから MySQL を起動しようとすると毎回 「program not found」 というエラーが表示される場合は、この場合に該当する可能性があります。 MySQL プログラムをより使いやすくするために、MySQL の bin
ディレクトリのパス名を PATH
環境変数設定に追加できます。 それにより、プログラムのパス名全体ではなく名前のみを入力して実行できます。 たとえば、mysql が /usr/local/mysql/bin
にインストールされている場合、mysql と呼び出すことでプログラムを実行可能であり、/usr/local/mysql/bin/mysql と呼び出す必要はありません。
PATH
変数の設定する際の手順については、コマンドインタプリタのドキュメントを参照してください。 環境変数を設定するための構文は、インタプリタ固有です。 (これに関する説明は、セクション4.2.9「環境変数の設定」で述べられています。) PATH
設定を変更したら、設定が反映されるように、Windows の場合は新しいコンソールウィンドウを開き、Unix の場合はログインしなおします。