MySQL 8.0 リファレンスマニュアル


23.5 NDB Cluster の管理

NDB Cluster の管理には多数のタスクが含まれ、最初に NDB Cluster を構成および起動します。 これについては、セクション23.3「NDB Cluster の構成」およびセクション23.4「NDB Cluster プログラム」で説明されています。

次のいくつかのセクションでは、実行中の NDB Cluster の管理について説明します。

NDB Cluster の管理および配備に関するセキュリティーの問題については、セクション23.5.17「NDB Cluster のセキュリティーの問題」 を参照してください。

基本的に、実行中の NDB Cluster をアクティブに管理する方法は 2 つあります。 それらのうちの 1 つ目は、管理クライアントに入力されたコマンドを使用するものです。これにより、クラスタのステータスをチェックしたり、ログレベルを変更したり、バックアップを開始および停止したり、ノードを停止および起動したりできます。 2 つ目の方法には、クラスタログ ndb_node_id_cluster.log の内容の調査が伴います。通常、これは管理サーバーの DataDir ディレクトリで見つかりますが、この場所は LogDestination オプションを使用すればオーバーライドできます。 (node_id は、アクティビティーのログが記録されるノードの一意の識別子を表すことを思い出してください。) クラスタログには、ndbd で生成されたイベントレポートが含まれます。 クラスタログのエントリを Unix システムログに送信することもできます。

クラスタ操作の一部の側面は、SHOW ENGINE NDB STATUS ステートメントを使用して SQL ノードから監視することもできます。

NDB Cluster 操作の詳細は、ndbinfo データベースを使用した SQL インタフェースを介してリアルタイムで入手できます。 詳細は、セクション23.5.14「ndbinfo: NDB Cluster 情報データベース」を参照してください。

NDB 統計カウンタでは、mysql クライアントを使用したモニタリングが改善されています。 NDB カーネルに実装されているこれらのカウンタは、トランザクションの開始、クローズ、中断、主キーと一意キーの操作、テーブル、範囲、プルーニングされたスキャン、さまざまな操作の完了を待機しているブロックされたスレッド、NDB Cluster によって送受信されたデータとイベントなど、Ndb オブジェクトによって実行または影響を受ける操作に関連しています。 カウンタは、NDB API が呼び出されるたびに、またはデータノードでデータが送受信されるたびに NDB カーネルによってインクリメントされます。

mysqld では、NDB API 統計カウンタがシステムステータス変数として表示されます。これらは、すべての名前に共通するプリフィクス (Ndb_api_) から識別できます。 これらの変数の値は、SHOW STATUS ステートメントの出力から、またはパフォーマンススキーマ session_status または global_status テーブルのいずれかをクエリーすることによって、mysql クライアントで読み取ることができます。 NDB テーブルに作用する SQL ステートメントの実行前後のステータス変数の値を比較することで、NDB Cluster のモニタリングおよびパフォーマンスチューニングに役立つこのステートメントに対応する NDB API レベルで実行されるアクションを監視できます。

MySQL Cluster Manager は、多数のノードを持つ NDB Cluster の起動、停止、再起動など、それ以外の多くの複雑な NDB Cluster 管理タスクを簡略化する高度なコマンド行インタフェースを提供します。 MySQL Cluster Manager クライアントは、ほとんどのノード構成パラメータの値、NDB Cluster に関連する mysqld サーバーオプションおよび変数を取得および設定するためのコマンドもサポートしています。MySQL Cluster Manager バージョン 1.4.8 は NDB 8.0 の実験的なサポートを提供します。 詳しくはMySQL Cluster Manager 1.4.8 User Manual,をご覧ください。


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